『クロカン』は、三田紀房による日本の漫画作品。1996年から2002年まで日本文芸社の漫画雑誌『週刊漫画ゴラク』に連載された。
桐野高校編群馬県の県立校・桐野高校は創立100年まであとわずかだった。野球部も90年以上の歴史があるが、甲子園出場はいまだなく、OB会や後援会などの期待を裏切る年が続いていた。野球部の監督はクロカンこと黒木竜次。監督就任3年目で県大会ベスト4、4年目で準優勝と、桐野を県内の強豪に押し上げた。しかし、粗暴な言動、定石を破り捨てるようなバクチ采配、後援者の助言を意に介さない態度に、周囲からは監督更迭の声すらあがっていた。4年目の夏も準優勝、その秋もベスト4に終わり、きわどい状況に立たされた黒木だったが、少数の理解者と彼を慕う部員たちの尽力により、どうにか監督の座は守られた。5年目の夏、県大会で優勝し、ついに甲子園出場が決定したが、再び後援者側と意見が衝突したことにより、黒木は甲子園で指揮を執ることなく野球部を去ることになった。
鷲ノ森高校 坂本編桐野を去った黒木は、家業を手伝って過ごしていた。ある日、黒木のもとを鷲ノ森高校の野球部員たちが訪ねてきた。万年コールド負けで周囲から馬鹿にされている自分たちを鍛えて欲しいという申し出にこたえ、黒木は鷲ノ森の監督となった。部員たちは基礎がまるでなっていなかったが、坂本拓也はずば抜けた素質を持っていた。坂本はアルバイトのためほとんど練習に参加していなかったが、黒木は彼を野球に専念させるようにした。それから1年後、夏の県大会では坂本の好投で勝ち進み、前年優勝校の桐野を破って甲子園初出場を成し遂げた。甲子園でも坂本の好投と黒木の采配により、鷲ノ森はベスト4となった。
鷲ノ森高校 逆境編翌年、怪物・坂本にあこがれた粒よりの選手たちが県内各地から集まったが、柱となるべきほどの選手はいなかった。よって、全員の結束で勝つチームに仕上げることが黒木の目標だった。春の大会の直前校舎が出火し、全焼するという事態が起こった。県大会にどうにか出場はするものの、試合のできる精神状態ではなく惨敗を喫した。さらに、もともと人口減少による廃校の話があった鷲ノ森高校だったが、校舎がなくなったことでその計画が前倒しされ来年度以降の生徒の募集は行われないことが決定した。部員の中には他校へ移る者も多くあり、黒木にも他校野球部からの誘いがあったが、鷲ノ森に残った2年生3人、1年生13人の部員とともに、残りの2年間に甲子園優勝への道を賭けた。鷲ノ森2度目の夏は県ベスト8止まりで、遂に部員は13人のみとなる。少人数で選手交代も気軽に出来ないため、全員が複数のポジションで守備が出来るように鍛え、打線も強打のチームに育成した。その年の秋季大会に優勝し、関東大会でもベスト4にまで進んだ。これが評価されて春のセンバツへ出場となった。土壇場での精神面も鍛え直され、夏、鷲ノ森高校にとって最後となる大会において、3年生13人だけしかいない部員達で遂に全国制覇を成し遂げることとなった。
三田紀房-クロカン 全27巻 (RAR/1688.27)
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